【疾患別】心筋梗塞の病理とメカニズム -実は6割防げる心筋梗塞- 〜高齢者のための理解と予防・対処法~ 【医療介護職員なら必ず知っておきたい知識シリーズ】
公開日: 2026/1/24
心疾患は日本人の死因第2位(14.8%)。なかでも心筋梗塞は、発症後6時間以内の治療開始で約9割が助かる一方、対応が遅れれば命に関わる“時間との勝負”です。しかも高齢者の約3割は痛みのない「無痛性心筋梗塞」で、現場で見逃されやすいのが怖いところ。この疾患別研修では、心筋梗塞が起こるメカニズムから、高齢者特有の気づきにくいサイン、そして“実は約6割防げる”予防のポイントまでを、医療介護職が知っておくべき知識として解説します。
📖 この研修のポイント
なぜ起こる?——動脈硬化からのメカニズム
心筋梗塞は、冠動脈(心臓に血液を送る血管)が詰まり、その先の心筋が壊死する緊急事態です。発症までの流れは、①高血圧や脂質異常・喫煙などで動脈硬化が進み、血管内壁にプラーク(粥腫)が溜まる → ②そのプラークが破裂し、急速に血栓ができて血管を完全に塞ぐ、というもの。心ポンプ機能の低下や致死性不整脈など、重大な合併症を引き起こします。
高齢者は要注意——“痛みのない心筋梗塞”
心筋梗塞の典型は激しい胸の痛みですが、高齢者や糖尿病患者では約3割が痛みを伴わない「無痛性心筋梗塞」とされます。胸痛がはっきりせず、軽い息切れ・なんとなくの倦怠感・食欲不振・原因不明の脱力や失神といった“普段と違う体調不良”として現れることも。発症の1〜2か月前に前兆(不安定狭心症)が出る場合もあり、「いつもと違う」と感じたら、ためらわず受診・相談を促します。
実は約6割防げる——生活習慣でリスクを下げる
命に直結する心筋梗塞ですが、リスクは生活習慣の改善で大幅に減らせます。健康日本21では、生活習慣の改善で虚血性心疾患を約6割減らせるとされ、循環器疾患の70%以上は修正可能な危険因子に関連します。具体策は、禁煙、血圧を適正に保つ、糖尿病・脂質異常症の管理。“今日からできる”対策で、利用者の心臓を守ることにつながります。
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